資産構築のための教養

ワイン投資の魅力

日本ではまだまだ馴染みは薄いですが、ヨーロッパではなんと古代ローマ時代にはワインのオークションが開かれていたそうな。

ワイン投資とは将来的に価値が上昇する可能性があるワイン銘柄を選んで購入、価格が上昇したタイミングで売却して差額を利益とする投資方法です。

ワイン投資の収益源は、もっぱらワインの値上がり益になります。

株や債券のように金融市場の影響を受けにくく、また適切に保存すれば価値も劣化しにくいことから、富裕層の中では資産の分散先として活用されているようです。

年月を重ねれば重ねる程価値が上がるタイプのワインは、古い程希少性があるので値崩れが起きにくく、美術品や金と同様に実物を投資対象とするものは価値がゼロになるリスクが極めて低いのがメリット。

フランスでは、銀行で融資を受ける際にワインの資産価値が担保として認められたり、相続税がかからないなどの利点があるそうですよ。フランスならではですね。特に高品質のワインは需要が安定し価値が下がることが少ないそうです。

ただこちらも短期投資には向かず知識も必要ですし、何より保存方法が間違うと台無しになってしまう事も。なんとなく始めるには難しく、また日本は地震が多いので破損のリスクや盗難のリスクもある事を考慮しておく必要はあります。

ワイン投資には直接、現物(ワイン)を購入する方法と、ワインファンドのような金融商品を購入する方法があります。それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。

現物購入による投資は、実際にワインを購入しワインの価格が上昇した際に売却し利益を得る基本的な投資方法です。

ワインの品質を維持しながら保管や管理をする必要がある為、ワインの保管には専門的な知識が必要となります。

ワインを購入する方法はインポーターと呼ばれる輸入販売業者から購入したり、海外のワイナリーから買い付けたり、ワインショップや酒屋で購入したり、ワインオークションで購入する等、様々な方法があります。

ワインファンドへの投資はワインに関する金融商品を購入する方法です。複数の投資家が資金を出し合い、専門の運用会社がワインを購入・管理する仕組みです。ワインの先物や現物の売買がほとんどですが、用地開発や品種改良、新しい醸造技術の試用など様々な事業が対象になっています。

ワインファンドへの投資は、運用期間が決められていることが多く、投資した後数年間はお金を引き出せない場合があります。投資信託の感覚でワイン投資のプロにお金を預け、プロが代わりにワイン投資を行いますので、投資信託の仕組みとほぼ同じです。

投資をするワインの選定や売買は運用会社が行うので、自分でワインを選ぶ楽しさや、ワインに投資しているという実感はあまりないかもしれませんが、リスクやそれに見合うリターン、パフォーマンスに納得出来る場合は、特別な知識を必要としないので、最も自分の時間を使わずにワイン投資を始められます。

ただし、ヨーロッパに比べると日本はワインに関する金融商品は少なく、そのほとんどが海外のサービス。信頼できるサービスを探すことが一番大切な事かと思います。

例えばアメリカのVinovestが提供しているワイン投資サービスはオンライン上でアカウントを作り入金するとすぐにポートフォリオを作成し、Vinovestがワインを購入し保管をしてくれます。

アプリや公式サイトからすぐに始められますが、すべて英語での記載で、米ドルで取引しますので、為替の影響も受ける事を念頭に入れておきましょう。

良き信頼できるサービスがある一方、ワイン投資ファンドのVIN-NETの破産の様に、ポンジ・スキームという投資詐欺もあるので要注意!です。大切な資産をなくすだけでなく、投資したであろうワインを楽しむことすら詐欺であれば叶いません。

ワイン投資の魅力は、その選択が間違ってなかったら時間の経過と共にワインが熟成し、その価値も上がっていく事。

ワイン好きならチャレンジしてみたいオルタナティブ投資です。

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