お金の価値は実は、ずっと一緒ではありません。それには、景気など様々な要因が影響しています。
「好景気と不景気」でも話したように、景気はずっと同じではなく、よくなったり悪くなったりをくり返しています。この動きを「景気変動」といいます。イメージとしては波のようなもので、上がったり下がったりしながら少しずつ前に進んでいきます。
では、なぜ景気は上下するのでしょうか。ポイントは「需要と供給」です。たとえば商品がよく売れる時期があると、「もっと作ろう」と考える人が増えます。すると商品がどんどん増えていきます。
でも作りすぎると今度は売れ残りが出てきます。これは売りたい量(供給)が買いたい量(需要)を上回ってしまった状態です。
こうなると景気は少しずつ悪くなっていきます。すると企業は作る量を減らします。そうすると今度は商品がちょうどよい量になり、また売れ始めます。
こうして景気は、上がる→下がる→また上がるという流れをくり返しています。これは日本だけではなく世界中で起きていることで、この上下をくり返しながら経済は少しずつ成長しているんですね。
この「成長する経済」は私たちのお金にどんな影響があるのか。ここがとても大事なポイントです。
たとえば今、お年玉で1万円をもらったとします。それを大切にタンスにしまって、10年後に使おうとしたらどうでしょうか。今と同じように1万円で同じものが買えるのか?想像してみてください。
答えは「難しいかもしれない」です。なぜなら経済が成長していくと、物の値段(物価)は少しずつ上がっていくからです。
わかりやすい例として「はがき」があります。昔ははがきは2円!!その後5円、7円、10円、20円、40円と上がり、2024年には85円になっています。
同じ100円でも、昔は20枚近く買えたのに、今では1枚しか買えません。これは物の値段が上がることで、お金の価値が下がっているということです。
つまり「同じお金でも買える量が減っている」ということです。だからこそ大切なのは、お金をただ持っているだけではなく「どう持つか」という考え方です。
もちろんお金を大切にすることはとても重要です。無駄なものにお金を使わない様に、必要な時に使えるお金を貯めておく事は大事ですし、最初に身に着けておきたい金銭感覚です。
ただ目的もなくタンスにしまっておくだけでは、お金の価値は少しずつ下がってしまうかもしれないという事を知っておいて欲しいのです。例えば、自分の勉強机の引き出しに大切にしまっているだけだと2年後も10年後も同じ1万円ですが、銀行などに預ければわずかなりとも金利が付き、増えているかもしれません。
だからこそ、これからの時代は「お金を守る=貯める」だけではなく、「お金も一緒に成長させる」という考え方がとても大切になります。お金を大切にするというのは、ただしまっておくことではなく「きちんと育つ場所に置くこと」です。この考え方、ぜひ覚えておいてくださいね。
