「商品が欲しい!」と思うことを需要。「商品を売りたい!」と思うことを供給といいます。
この2つのバランスによって、物の価格は決まっています。
需要と供給の基本
欲しい人よりも、売りたい人のほうが多いと、商品はあまってしまいます。
そうなると、「ほかの店ではなく、自分の店で買ってほしい」「できるだけ多く買ってほしい」と考え、売る側は価格を下げていきます。
逆に、欲しい人のほうが多くて売りたい人が少ないと、商品が足りなくなります。
すると「多少高くてもいいから手に入れたい」と思う人が増え、価格は上がっていきます。
ただし、どれだけ欲しい人がいても、価格が上がりすぎると今度は誰も買えなくなります。
そうなると、今度は買う人が減り、価格は自然と下がっていきます。
こうして、買う人と売る人のどちらもが納得できる価格に、最終的には落ち着いていきます。
物の価格は、この「需要」と「供給」のバランスで決まっているのです。
身近にある「需要と供給」の例
では、実際にどんな場面でこのバランスが働いているのか、身近な例で見てみましょう。
普段の生活の中にも、価格が上下している場面はたくさんあります。意識して見てみると、とても面白いですよ。
山の上のジュースが高い理由
例えば、山の上で買うジュースやお水。スーパーで売っているものと同じなのに、価格が高くて驚いたことはありませんか?
以前、富士山の山小屋で水を購入した際に500㎖で1本500円なのを見て、びっくり。
でも山登りをする人にとって、水分補給はとても大切だけど、飲み物をすべて自分で持って登るのは本当に大変です。
なので、山頂に売店や自動販売機があるというのは、とてもありがたい存在なのです。
ただし、山の上まで商品を運ぶのは簡単ではありません。車が通れない場所では、人が背負って運んでいることもあります。
つまり、・運ぶコストが高い・運べる量が限られている(供給が少ない)という状態になります。さらに、山の上で飲み物を買いたい人は多い(需要が多い)わけです。
このように、供給が少なく需要が多い状態になるため、どうしても価格が高くなるのでしょう。
ただし、もしジュースが1本1万円だったらどうでしょうか?
たぶん多くの人は、自分で飲み物を持って登るようになるのではと思うのです。
すると需要が減り、価格は今と同じぐらいの価格に下がっていくかもしれません。
旅行の価格が変わる理由
次に、ゴールデンウィークやお正月などの旅行。
この時期は、多くの人が休みを取りやすくなります。
そのため、「旅行に行きたい」という人が一気に増えます。つまり需要が非常に高い状態です。
しかし、飛行機や新幹線、ホテルの部屋数には限りがあり、供給は増えないのに需要だけが増えるため、価格は上がっていきます。
旅行会社の料金をよく見ると、同じ内容でも時期によって価格が大きく変わっています。
これも、需要と供給のバランスによるものの一例です。
コンビニとスーパーの価格の違い
もう一つ、身近な例として、コンビニとスーパーの価格の違い。同じ商品でも、コンビニのほうが高いと感じたことはありませんか。
それは、コンビニが「便利さ」を提供しているからです。
・24時間営業
・すぐ近くにある
・必要なときにすぐ買える
・サービスが充実している(公共料金の支払いや、チケットの発行などなど)
商品を買うという以外に提供するサービスに価値があるから多少価格が高くても利用する人が多いって事。「便利さ」や「時間」も一緒に売っているということです。
価格は「価値」で決まる
ここまで見てきたように、価格は単純に「安い」「高い」で決まるものではありません。どんな価値に対してお金を払っているのか?をわかった上でお金を払うという事が大切です。
・すぐ手に入る価値
・便利である価値
・手間がかからない価値
・特別な場所で手に入る価値
人はこうした価値に対してお金を払っています。
最後に
「需要」と「供給」は、少し難しく聞こえるかもしれませんが、実際は、日常の中にたくさん隠れています。
同じ商品なのに、なぜ値段が違うのか。なぜこの時期だけ高いのか。
そんな疑問を持って見てみると、お金のしくみが少しずつ見えてきます。
ぜひお子さんと一緒に、「どうしてこの値段なんだろう?」と考えてみてください。そこから、お金の学びがぐっと深まっていくはずです。
