最近の子どもたちにとって、お金の形はずいぶん変わりました。
昔は、財布の中にある紙幣や硬貨が「お金」でした。使えば減るし、足りなければ買えない。とても分かりやすい仕組みです。ところが今は、
・クオカード・図書カード・SuicaやICOCAなどの交通系ICカード・電子マネー・商品券・プリペイドカード
など、「見えないお金」がどんどん増えています。カードを「ピッ」とするだけ。スマホをかざすだけ。とても便利な時代になりました。
でも、この便利さは、子どもにとってはまるで魔法のカードのように見えてしまうことがあります。
子どもにとっては「終わりのないカード」
大人は当然知っています。カードの中のお金は、チャージしたお金だったり、あらかじめ入っている金額だったり、どこかから引き落とされるお金だったりします。
でも、子どもにとってはどうでしょうか。
カードをかざすと、ジュースが買える。電車に乗れる。お菓子も買える。
財布からお金が減る様子が見えないので、「どこまででも使えるカード」のように感じてしまうことがあります。これが、現金とは大きく違うところです。
見えないお金のメリット
もちろん、カードや電子マネーにはたくさんの便利な点があります。例えば、
・支払いがとても簡単・お釣りの計算をしなくてよい・財布がかさばらない・小銭を持ち歩かなくていい・電車やバスにスムーズに乗れる
大人にとっては、とてもありがたい仕組みです。
見えないお金のデメリット
でも、その便利さの裏には注意しなければならないこともあります。例えば、
・残りのお金が分かりにくい・つい使いすぎてしまう・チャージしたお金は現金に戻しづらい・いくら使ったか計算しなくなる
特に子どもにとっては、「お金を使っている実感が薄くなる」という点が大きなポイントです。
現金なら、100円玉を出すとか、500円玉が財布からなくなるとか、財布が軽くなるなど、目に見えて変化があります。
でもカードの場合は、「ピッ」とするだけ。だからお金が減る感覚が、どうしても弱くなりってしまうのです。
お金の感覚を育てるには?
便利なものを使わない、という話ではありません。これからの時代、電子マネーやカードはますます増えていくでしょう。
だからこそ、「見えないお金」をどう使うかを子どもと一緒に考えることが大切です。例えば、
・カードにはいくら入っているのか・使ったらどれくらい減るのか・残りはいくらなのか
こうしたことを、親子で確認してみる。また、「このカードは魔法のカードじゃないよ」「中に入っているのはお金だよ」と、具体的に話してあげることも大切です。
魔法のカードではなく「お金」
子どもにとってカードは、とても便利で、ちょっと不思議な存在です。でも、その中に入っているのは、やはりお金です。
誰かが働いて得たお金。役に立った対価として受け取ったお金。それが形を変えて、カードの中に入っているだけなのです。
親子で話してみましょう
もしお子さんがカードを使う機会があったら、ぜひこんな話をしてみてください。
「このカードの中にはいくら入っていると思う?」「あと何回くらい使えそうかな?」「全部使ったらどうなるんだろう?」・・・便利な時代だからこそ、お金の感覚をしっかり育てることが大切です。
そしてちゃんと伝えて下さい。カードは魔法ではなく、その中には、ちゃんと誰かが働いてもらった「お金」が入っているという事を。
きっと、見えないお金の見え方が少し変わるきっかけになると思います。
