幸せなお金持ちへの教養

お金のIQとEQ

世の中には、表と裏、陰と陽、建前と本音といったように、一見すると相反するようでありながら、どちらが欠けても成り立たない関係性が数多く存在します。

お金の世界にも、まさにそのような二つの側面があります。

それが、「お金のIQ」と「お金のEQ」です。

お金のIQとは何か

お金のIQとは、株式、債券、ファンド、投資、投機といった、いわゆる金融知識を指します。

数字や仕組みを理解し、情報を分析し、理論としてお金を捉える力。

これは確かに重要であり、学ぶ価値のある分野です。

お金のEQとは何か

一方で、お金のEQとは、稼ぎ方・貯め方・守り方・増やし方・使い方といった、社会の中で実際にお金と向き合い、扱っていくための「実践的な知恵」だと私は考えています。

こちらは、知識というよりも、日々の判断や習慣に深く関わる力です。

日本人が見落としがちな視点

日本の教育は、どうしても「知識を覚えること」に重きが置かれがちです。

その結果、お金についてもIQ寄りの理解に偏る傾向があります。

しかし、私自身がこれまで多くの人を見てきた中で、本当に重要だと感じているのは、圧倒的にお金のEQの方です。

なぜなら、社会人になったその日から、金融業に携わっていなくても、お金のEQを一日たりとも使わずに生きる日は存在しないからです。

それにもかかわらず、この分野に自分なりの考えを持たないままでいることは、少し厳しい言い方をすれば、お金に対して無防備であると言わざるを得ません。

知識があっても、お金持ちにはなれない理由

お金のIQがどれほど高くても、それは「物知り」であることを示すに過ぎず、必ずしもお金持ちになることと直結するわけではありません。

お金持ちになるための第一歩は、実はとてもシンプルです。

まずは「稼ぐ」。

次に「貯める」。

特殊な才能や難しい理論は、最初から必要ありません。

順序を間違えないことの大切さ

「守る」や「増やす」は、「稼ぐ」と「貯める」が安定して身についてからで、決して遅くはありません。

ただし、覚えておいていただきたいのは、最終的に資産を築けるかどうかは、「守る」と「増やす」を正しく行えるかにかかっている
という点です。

ここで判断を誤る方が、実に多いのも事実です。

お金の「使い方」は、人となりを映す

私は、「使う」という行為を、「分かち合う」と表現しています。

これは、お金を持った後にこそ試される、いわば「お金持ちとしての成熟度」が問われる分野です。

お金を持つ人が、社会貢献や人助け、ボランティアに自然と向かうのも、この使い方に、ひとつの答えがあるからではないでしょうか。

お金の学びは、三段階で深まる

お金の学びを社会の中で実践していくと、多くの方が、次の三段階を経験されます。

1. 稼ぐ → 貯める(習慣化)
2. 増やす → 守る(分離化)
3. 使う → 分かち合う(融合化)

どれが正しく、どれが早いというものではありません。

大切なのは、今ご自身がどこにいるのかを知ることです。

今、皆さまは、どの段階にいらっしゃいますか。

それを自覚することが、お金との付き合い方を見直す、最初の一歩になるのだと思います。