全国銀行協会は企業への融資など銀行による資金の供給機能について中長期的なあり方を検討するための専門会議を近く立ち上げる。
企業の生産性向上につながる大規模な投資を後押しするため、現在の制度の課題などを議論する。銀行グループによる資金供給のほか、資本市場を通じたリスクマネーの供給拡大を目指す。
家計から銀行が預かった預金と企業などへの貸し出しの差「預貸ギャップ」が大きくなっている。銀行は預金が超過した分を国債や日銀当座預金で運用しており、資金が企業への投融資に十分に回っていないのが現状だ。
経団連は2040年度に企業の名目設備投資を現状の8割増しの200兆円とする目標を掲げる。
デジタルトランスフォーメーション(DX)など企業の生産性向上につながる設備投資の需要が増しており、大規模な投資を支えるのに銀行が必要な金融仲介の機能や制度を議論する。26年3月までに報告書をまとめる
参照:日本経済新聞
何をいまさら。
「預金者から預かった資金が、企業への投資に回ってないのが現状だ。」ですって?
経営者なら全員が知ってて、全員が呆れている事を、あたかも調査して初めて知ったくらいの書き方を平気でしていますが・・・
これを「厚顔無恥(こうがんむち)」と言わずして何というかと思うのです。厚顔無恥とは、つらの皮が厚くなり過ぎて、何が恥かも分からなくなってしまった状態の事を言いますが、まさしくそうだなと。
銀行を日本で初めて作ったのは、今や日本銀行券・壱萬円札の顔である渋沢栄一氏。
その目的は「日本に株式会社の仕組みを導入するため」で、日本経済の発展には産業への融資が不可欠だと考えたからだ。
結果、銀行を作り企業に融資を行うことで日本の産業発展を支え、日本経済の発展につながり、世界有数の先進国になったのである。
しかしいつからか銀行は「企業に融資をし、その資金を使って企業が発展し、日本が豊かになっていく」という銀行本来の存在意義を蔑ろにし続け、その結果が今の日本の状況という事なのです。
銀行が銀行の為だけに頑張っていた事は、周知の事実。それを今初めて知りえた情報の様に議論を始めるなんて、まったくもって厚顔無恥としか言いようがない。
日本経済を思えばこそ、今ここで恥が溜まって固まった顔の角質を、本気で垢すりする時期が来る事を切に願います。